貸付用不動産の評価が変わる
- 税理士 鷲塚真一

- 1月22日
- 読了時間: 2分
令和7年12月19日に、政府から「令和8年度 税制改正大綱」が発表されました。その中に、『相続税等の財産評価の適正化』と題して貸付用不動産の評価の見直しがあげられています。
現行の貸付用不動産の評価は以下の通りです。
建物:自用家屋の評価額×(1-借家権割合)
土地:自用地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合)
※ いずれも賃貸割合が100%でない場合は、その割合を乗じる。
自用家屋の評価額は時価のおよそ6割、自用地の評価額は時価のおよそ8割と、そもそも相続税評価額は時価より低くなります。貸付用不動産は、さらに借主側の権利により貸主(所有者)側の権利が制限されることを考慮して、評価を減額します。
現在の借家権割合は全国一律で30%のため、建物は自用家屋評価額の70%(時価の4割から5割程度)、土地は借地権割合に応じて自用地評価額の73%から91%(時価の6割から7割程度)で課税されます。
この仕組みを利用して、貸付用不動産の取得による節税の話を聞かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際に相続開始直前に貸付用不動産を購入することで意図的に相続税を減額する等の事例が見受けられるということで、次のように改正されます。
〇 対象資産:相続や贈与の開始前5年以内に対価を支払って取得した貸付用不動産
〇 評価方法:通常の取引価額に相当する金額
この「通常の取引価額に相当する金額」とは、およそ取得価額の80%とされました。現行の評価と比べ、大きく課税価格が上がることになります。
この改正は、令和9年1月1日以降に相続等により取得する財産の評価から適用されます。貸付用不動産の取得を検討される場合は、5年以内の相続等の可能性も考慮し、慎重に判断する必要があります。






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