時効
- 司法書士 上野博子

- 7月27日
- 読了時間: 2分
時効とは「法律によって定められた期間を経過することによって、権利や法的な状況が変動する制度」であり、「犯した罪について裁くことが出来なくなる」というものから、「手に入れた物が、法的にも自分のものになる」「借りたお金を返す義務がなくなる」と言った権利関係の変動まで実に様々なのです。
時効には刑法上のものと、民法上のものの2大区分が存在します。
今回は、民法上のものを前提に解説させて頂きます。
民法上の時効には、取得時効と消滅時効があります。
<取得時効>
取得時効は、土地や家といった不動産を一定期間専有した(住み続けた)者が、その権利を取得することが出来る制度を指す言葉です。単に特定の土地や建物を占有しているだけでは取得時効は成立せず、「他人の物件を、公然且つ平穏に、一定期間、所有の意思を持って占有すること」が要件とされます。
なお期間については、他人のものとは知らずに、自分に落ち度もない場合(善意・無過失)で10年間、他人のものであるのを知っていたり、占有者に落ち度がある場合(悪意・有過失)で20年間というのがルールです。
但し、真の所有者から「この土地は自分の物だ!」という訴訟を起こされたり、物件を返せという催告がなされた時には、時効のカウントダウンは中断されることになります。
<消滅時効>
消滅時効とは、一定の期間が経過すると、本来はあるはずの権利が消滅する制度であり、借金などが時間の経過により「返済義務なし」となるのは、この時効の効力ということになります。
□債権を行使できると知った時点から5年間
債権者が「債権を行使できる」ことを知ったときから5年が経過すると、債権は消滅します。
具体的には以下のような事情を知ってから5年が経過したら時効が成立すると考えましょう。
・債権の存在 ・債務者の情報 ・履行期が到来したこと
□債権を請求できる時点から10年間
債権者が債権を請求できることを知らなくても、請求できるようになった時点から10年が経過すると債権は時効によって消滅します。
民法改正前(2020年3月31日まで)に発生した債権については、旧民法が適用されます。短期消滅時効制度(5年から6か月という比較的短い消滅時効期間)が適用される業種もあるので注意しましょう。






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